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2022.1.29

融資審査のポイント その2

前回に続きまして、融資審査のポイントをご説明致します。

融資の際に経営者様の会社状況が黒字の状態か、赤字が続いている状態かで融資側も重要視する内容が異なります。その中でも融資審査で必ず必要な項目がございます。

必ず必要なポイントをまずクリアにしていただき、そこから融資が実行されるようにプラスアルファで工夫をしていくことが融資実行に向けて大切な取り組みになります。

今回はポイントをピックアップし、そのポイントごとに説明をさせていただきます。

 

【概要】(前回同様です。)

融資審査の際に下記のポイントに置かれます。

 ・資金用途(融資された資金をどのように使う予定か、資金用途違反をしていないか。)

 ・経営計画(事業計画をどのようにたてているか。)

 ・決算書(会社に利益があるか、財務内容に問題がないかなどを確認される。)

 ・社長、会社、株主の情報

 

会社の経営状況が黒字を継続している正常な状態ですと、決算書と資金用途が重要視されます。

決算書の利益金額を基に経営者様の会社はいくらまで返済金を支払いことができるか把握します。それにより融資額、返済期間などを検討されます。

逆に経営状況が悪い会社の場合には、経営計画書と資金用途が重要視されます。

経営状況が悪い会社は経営をよくするための経営計画を考え、融資担当者が納得してもらえる資料を準備することが大切です。

経営計画書の提出するにあわせて、自社が行う商品やサービスの内容をアピールできるようにパンフレットなどを提出するのも良い方法です。

 

 

【決算書】

以前にも決算書で確認すべきポイントをご説明させていただきました。

今回はさらにポイントとなる部分に絞って記載致します。

 

決算書とは大きく分けて「貸借対照表」「損益計算書」「株主資本等変動計算書」に分かれます。

「貸借対照表」は、会社の財務内容を確認するための書類です。

簡単に言うと、財産をどれだけ持っていて、負債がどれくらいあるのかを確認することができます。財産と負債の差額で純資産(資本)がいくらなのかも確認できます。

 

「損益計算書」は、会社の経営成績を確認するための書類です。

こちらは、会社がどれくらい儲かったのかを確認することができます。

もう少し細かく説明すると、売上から原価を引いた「売上総利益(粗利)」や営業活動でいくら利益がでたかを確認できる「営業利益」などを確認するための書類です。

 

「株主資本等変動計算書」は、会社の純資産(資本金)がどのように増減したかを確認することができる書類です。こちらはご説明を割愛致します。

 

融資の際にこれらのうち、「貸借対照表」と「損益計算書」は大変重要な情報となります。

 

 

≪貸借対照表≫

融資側が貸借対照表を確認するときに第一に確認するのが、債務超過になっていないかどうかです。債務超過になっているかの確認は、純資産がマイナスになっているかどうかですぐに確認することができます。マイナスになっているということは、簡単に言うと資産より負債の方が多い状態です。この状態だと融資を申し込んでも審査が通る可能性はかなり低いです。まずはこの状態を改善した後に融資を申し込むようにする方が良いと考えられます。この状態を改善することができれば、融資の可能性が高くなります。

改善の方法は過去のお役立ちコラムよりご確認いただくことができます。

 

 

≪損益計算書≫

損益計算書は会社の利益がどのようになっているかを確認することができます。

下記に融資で特に注意すべき項目を記載させていただきます。

 

売上高

 売上高は、商品や製品の販売またはサービスの提供などにより得る金額です。

 事業活動をするための一番重要なものです。

 こちらが計上されないことには事業として成り立ちません。

 融資側ではこの売上高がいくらかで会社の規模を判断します。この規模で融資可能な大体の規模を把握していると考えられます。

 

 

売上原価

 売上原価は、売り上げを計上するために必要となった商品の仕入れや製品の製造料、サービスを提供するために直接必要となった外注費や人件費などが該当します。

つまり、売り上げを計上するために必要となる経費です。売り上げが大きくなれば、この売上原価も大きくなります。逆に売り上げが低ければ売上原価も低くなります。

売り上げの金額の大きさによって変動する経費です。

変動費と言います。

 

 

売上総利益

 売上総利益は、売上高から売上原価を差し引いた残金です。

  売上高 - 売上原価 = 売上総利益

 

 ビジネス上では、「粗利」と言われることが多いです。

 この売上総利益がマイナスになっている場合には、事業として成り立っていないこととなります。融資側ではマイナスの場合、かなり厳しい評価となります。早急に対処しないといけません。

 

 

販売費及び一般管理費

 販売費及び一般管理費は、事業をするにあたって必ず必要となる経費です。

 代表的なものとして、下記のものがございます。

 役員報酬、給料手当、賞与、法定福利費、福利厚生費、接待交際費、会議費、

 旅費交通費、消耗品費、通信費、地代家賃、リース料などなどです。

 こちらは売上原価とは違い、売り上げが計上されていてもされていなくても必ず必要となる経費です。

 固定費と言います。融資側ではこの固定費を確認し、この経費以上に利益を出せているか注視します。

 

 

営業利益

 営業利益は、売上総利益から販売費及び一般管理費を差し引いた残金です。

 

  売上総利益 - 販売費及び一般管理費 = 営業利益

 

 こちらの金額がマイナスである場合には、売上総利益が低すぎるのが原因となります。

 考えられる要因は売り上げの単価が低すぎるか、売上原価が高すぎるかの場合です。

 粗利率が悪い状況ですので、売上単価を見直すか売上原価を抑える方法を検討しなければなりません。

 事業計画を立てる上でこの販売管理費及び一般管理費以上の売上総利益が出ていない場合にはご注意ください。

 営業利益がしっかりプラスで出ていればとりあえずは安心できます。

 マイナスの場合には、プラスになるように計画的に対策を立てていく必要がございます。

 

 

経常利益

 経常利益は、営業利益から営業外収益を加算し、営業外費用を引いた残金です。

 

  営業利益 + 営業外収益 - 営業外費用 = 経常利益

 

 こちらの金額は事業活動以外の収益と費用も踏まえた利益金額となります。

 プラスである方が融資での判断でも当然有利に働きます。

 経常利益と営業利益では営業利益の方が重要度は高い印象ですが、経常利益のマイナスが続いているようでしたら注意が必要です。

 

 

今回は以上となります。

決算書は1事業年度がどうであったかを確認できる大変重要な資料となります。

黒字であれば融資審査の際にスムーズに進めることが多いですが、赤字ですと決算書だけでは融資を実行してもらえる可能性は低いです。

そのための対策はお客様のされている事業内容によって異なります。

また、赤字の場合には今後の事業計画をどのように立てられているかが重要となります。

融資を申し込む際の基本的な考えになりますが、将来に融資が必要な場合には「いつ必要か」「いくら必要か」「なんのために必要か」を整理していただく必要がございます。

このうち、「いつ必要か」でそれが今期なのか来期なのかでもとるべき行動が変わってきます。できれば計画的に融資が必要なタイミングを見越して、今すべき取り組みを整理してもらえるのがベストです。ありがとうございました。

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